2026年度(第32期認定講習会) 第1回KIRG感想文
32期 渡辺元次 I‘s歯科・矯正歯科両国(東京都墨田区)
【インプラントの歴史 インプラントシステムの種類と表面性状】
担当:鮎川 保則 先生
学生時代の口腔インプラント学では、現在主流となっている骨内インプラントについての講義がメインであった。1960年代の粘膜内インプラント、歯内骨内インプラントなど自分では思いつかないような治療が行われていたことに驚いた。また、先人達が患者さんにしっかり噛んでもらうために試行錯誤し、現在のインプラントシステムにたどり着いたのだと思うと非常に感慨深かった。
講義の中では、ストレート型とテーパー型の利点欠点についても詳しくお話をいただいたので、今後のインプラントの選択基準の参考にしたい。
【顎顔面 インプラントのための口腔解剖学】
担当:阿部 伸一 先生
これまで習ってきた系統解剖では、歯牙・歯列がきれいな状態が大前提であった。しかし、インプラント治療を行うということは歯牙が欠損しており我々が習ってきた解剖学の知識とは異なる。今回の講義では、有歯顎患者と無歯顎患者における舌神経の走行の違いや顎舌骨筋を基準として歯槽骨を2つのブロックに分けて考えることで治療時に注意しなければいけない構造を学んだ。
今後のインプラント治療においてフラップを開いてからではなく、CT読影時から予測を立てたフラップデザインや埋入を心掛けようと思った。
【インプラント診療における画像診断支援】
担当:湯浅 賢治 先生
現在のインプラント治療においてCTの診断はなくてはならない存在となっている。医科用CTと比較して歯科用CTは実効線量が低いと習ってきたが、撮影領域や範囲によっては医科用CTと大きく変わらないことを知った。医療被曝には具体的な制限はないが、放射線被爆の3原則に沿ってリスクと便益を考えてうえで撮影しなければいけないと感じた。
また、Lekholm & Zarbの分類のType4のような骨質の場合、下歯槽管の位置が不明瞭な事を日常臨床においても感じている。その際のMRIの撮影は下歯槽管の診断に有用であると感じたため、今後の臨床において必要に応じMRIの活用も検討しようと感じた。
【天然歯とインプラントの相違 解剖・細菌・免疫】
担当:和泉 雄一 先生
昨今のインプラント治療はいかにインプラント周囲炎やMBLを抑制するかが焦点となっていると感じる。講義の中では初めに天然歯の接合上皮とインプラント周囲上皮の共通点と相違点についての話があった。インプラント周囲上皮には、線維性結合組織が天然歯に比べ少ないことが易感染の原因なのだと痛感した。また、残存歯のポケットとインプラント周囲炎に相関があったことから自分が埋入したインプラントだけでなく口腔全体を確認してリコールの間隔を決めなければいけないと感じた。次世代シーケンサーによる細菌の同定により、天然歯とインプラント周囲の細菌叢の違いなど近年の研究についても学ぶことができた。
【インプラントの医療安全】
担当:伊東 隆利 先生
伊東先生の“リスク音痴であってはいけない”という言葉は自分の胸に強く刺さった。リスク音痴にならないためにも指差し呼称、モニタリング(生体情報)、KYT(危険予知訓練)など頭では理解していることでも実際に行い習慣にすることで日々危険を予測し、それに対する対策を講じようと思った。
また、感染予防の観点からも今回習ったグローブの着脱方法を病院に持ち帰り早速実践しようと思う。
【インプラント手術と直結した局所解剖】
担当:原 俊浩 先生
インプラント治療は癌の治療(根治的治療)と違い、攻撃的治療であり自費治療であることからも患者の期待感が高い。そのため保険治療に比べハードルが高く治療結果の評価が難しいということを初めに学んだ。原先生の実臨床をもとに解剖学的な注意事項を学ぶことができたのは非常に有意義であった。上顎のインプラント治療において術後副鼻腔炎のリスクを回避するためにも、CT撮影時には自然孔が開口しているか必ず確認しよと思った。
舌下動脈とオトガイ下動脈の吻合は2割程度であるが、下顎の小臼歯部に埋入をする際には常に舌側に注意をしたフラップとドリリングを行おうと思った。
KIRG認定講習会 第32期 第1回 感想文
32期 岡本高太郎 岡本歯科医院(福岡県福津市)
今回のKIRG認定講習会では、インプラント治療に必要な基礎知識から臨床に直結する実践的な内容まで幅広く学ぶことができ、大変有意義な時間となりました。
まず鮎川先生の「インプラントの歴史・システムの種類と表面性状」では、普段何気なく使用しているインプラントシステムについて、その背景や特徴を改めて体系的に学ぶことができました。現在「良い」とされているシステムも将来にわたり同じ評価を受けるとは限らず、臨床家として自ら情報を吟味し、選択していく姿勢の重要性を再認識しました。
阿部先生の「顎顔面インプラントのための口腔解剖」では、日常診療で直接侵襲を加えない部位も含め、解剖学的知識がいかにリスクマネジメントに直結するかを改めて学びました。外科処置において一つの判断ミスが重大な合併症につながる可能性があることを再認識し、より慎重な術前診査・診断の重要性を強く感じました。
湯浅先生の「インプラント診療における画像診断支援」では、デンタル、パノラマ、CBCTそれぞれの特徴や読影のポイントを整理することができました。日常的に使用している画像でも、正確な知識をもって評価し、患者説明やスタッフとの情報共有に活かすことの重要性を実感しました。
2日目の和泉先生の「天然歯とインプラントの相違」では、天然歯とインプラントの組織学的・細菌学的な違いについて最新の知見も交えながら学ぶことができました。特に、インプラント周囲炎の発症にはプラークだけでなく外科的要因や補綴的要因も大きく関与することを知り、術前計画から補綴設計まで一つひとつの工程の重要性を再認識しました。
伊東先生の「インプラントの医療安全」では、自分自身の失敗だけでなく他者の事例からも多くを学ぶことができました。危険を予測し、事前に対策を講じることはインプラント治療に限らず日常診療全般に共通する重要な考え方であり、今後はスタッフとも共有しながら医院全体で安全管理に取り組んでいきたいと感じました。
原先生の「インプラント手術と直結した局所解剖」では、基礎解剖をさらに臨床へ落とし込んだ内容を学ぶことができました。実際の症例や偶発症の話を交えながらの講義は非常に実践的で、個々の患者の解剖学的特徴を正確に把握することが安全な外科処置につながることを強く実感しました。
今回の講習を通して、インプラント治療は単に埋入技術だけではなく、解剖、画像診断、感染管理、安全管理、補綴設計など、すべてがつながって成り立つ治療であることを改めて実感しました。今回学んだ知識を日々の診療にしっかり落とし込み、安全で質の高いインプラント治療を患者さんに提供できるよう、今後も継続して学びを深めていきたいと思います。
KIRG第1回講習会 受講感想 32期 小川充知 小川歯科医院(福岡県福岡市)
このたび、KIRGインプラント100時間コースに参加させていただきました。
私自身、インプラント治療に携わるようになって10年以上が経過しましたが、このタイミングで一度原点に立ち返り、基礎から体系的に学び直したいと考え、本コースへの参加を決めました。
初回の講義では、8名の講師の先生方が登壇され、それぞれの分野において非常に内容の濃いご講義をいただきました。どの講義も大変興味深く、日々の臨床と結びつけながら積極的に受講することができ、非常に有意義な時間となりました。
今後も残り7回の講義が予定されておりますが、今回と同様に質の高い学びが得られることを考えると、本コースに参加した目的以上の成果を得られるのではないかと大きな期待を抱いております。
本セミナーは、これからインプラント治療を学び始める先生方はもちろん、すでに臨床経験を積まれている先生方にとっても、改めて知識を整理し、理解を深めることができる非常に有意義な内容だと感じております。ぜひ、多くの先生方にお勧めしたいと思いました。

開講式
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会長挨拶(加来敏男先生)
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受講生代表挨拶(後藤千里先生)

鮎川保則先生講義

阿部伸一先生講義

浅賢治先生講義

活発な質疑応答タイム

ウェルカムパーティ

ウェルカムパーティ集合写真

和泉雄一先生講義

熱心な受講生

伊東隆利先生講義

原俊浩先生講義

澤瀬隆先生(WEB)講義
