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2019年度 公益社団法人日本口腔インプラント学会 認定講習会第3回 報告

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第3回講習会感想文

深水歯科医院 (熊本県水俣市) 宮城 光志

 

25期の日本口腔インプラント学会認定講習会も今回で第3回目となり、徐々に講師陣、受講生ともに打ち解けて来たと感じています。解らないことを聞きやすい環境であり、自身の知識のアップデートを実感しています。

今回の講習会は初日に阿部成喜先生よりインフォームドコンセントや全身疾患の影響について、澤瀬隆先生よりインプラントの局所検査と治療計画について、永井省二先生よりインプラント治療に必要な咬合の基礎知識について勉強させていただきました。

全身疾患についてはあまり得意でない部分があったため、阿部先生の講義はとても勉強になりました。また、澤瀬先生の講義では、無症候性の骨髄炎でインプラントが脱落する症例を見させていただき、CT値だけではわからない“骨質”についてとても考えさせられました。永井先生からは咬合に関する基礎知識からインプラントでの咬合の考え方まで幅広く勉強させていただきました。

二日目は、香月武先生より口腔外科手術の知識と実技について学ばせていただきました。自分は補綴出身なので外科手技に関してわからないことが多く、基礎的な部分もとても勉強になりました。午後からは豚骨を使っての実習を行い、基本的な手技の実践や、初めて超音波ボーンサージェリーを体験したりしました。

毎回、学ぶことが多く全部を吸収できているか不安ですが、できる限り多くの物を吸収し日々の臨床に生かしていきたいと思います。

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第25期 九州インプラント研究会認定講習会 第3回 感想

第25期受講生 森田悠矢 臼杵病院歯科(大分県臼杵市)

まず澤瀬隆先生による『インプラントの治療計画』でした。インプラント治療計画における予後の予測は大変重要であり、術前の状況把握のみならず術後の骨吸収の程度を推測しておくことまでが治療計画であると感じました。骨質の分類や、顎骨にかかる荷重の方向など、大変理論的に解説していただきました。

次に阿部成善先生による『インフォームドコンセント』でした。インプラント治療は患者にとって高額な治療となる分、患者の期待値も高くなり、一歩間違えればトラブルにつながることが多いと伺います。このため、患者に十分に説明を行い、納得したうえで治療を選択していただくことが大切であると感じました。

次に永井省二先生による『インプラント治療に必要な咬合の基礎知識』についてでした。インプラント治療は、患者の口腔内に新たな感染源となりうる異物を埋入しているという自覚を持ち誠実に対応すること、というような事を話されており、改めて身の引き締まる思いでした。CTのみならず顎運動測定器を用いて、理論的に改善していく様子を提示していただき、とても説得力のある内容でした。

二日目は香月武先生による『口腔外科手術の知識と実技』でした。基本手技である手洗いから切開、剥離、縫合と豚を使った実習を中心に行いました。減張切開やマットレス縫合といったインプラント手技に必須の内容についてもわかりやすく解説をしていただきました。さらに超音波切削器具を使った骨削除の実習もあり、大変濃厚な時間を過ごすことができました。

毎回多岐に渡る講義で、充実した時間を過ごせています。インプラントに留まらず、義歯や感染根管治療、抜歯にも応用できそうな知識の習得ができるように感じます。このような歯科医師としての基本手技の研鑽の上にインプラント治療があるのだと思います。

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認定講習会 第3回報告書

KIRG100時間コース 25期生 浅野史朗

 

第3回目を迎え、講師の先生方や受講生の皆さんと少しずつお話しする機会も増え、受講する度にとても良い刺激を受けています。

 

6月15日(1日目)

・澤瀬隆先生 インプラントの局所検査と治療計画

 

故添島義和先生(KIRG創立者)のスライドを一部使用して、欠損部顎堤の状態、咬合・残存歯の状態、軟組織・異常習癖等の局所的診査について、インプラント補綴の長期的維持についての講義がありました。欠損部顎堤の診査を行う際は、骨質と骨密度が重要であることを症例を通して理解することができました。インプラントの荷重がOsseointegrationに大切なことやインプラント連結部に加わる変位量など、インプラント補綴の長期的維持において重要な内容であることがわかりました。

 

・阿部成善先生 医療面接とインフォームドコンセント

 

先生の経験豊富なインプラント臨床において、どのように医療面接を行なっているかインフォームドコンセントを中心に講義がありました。インフォームドコンセントを行う際は、口腔内の状態・全身状態等を総合的に診断し、その情報を患者さんに理解できるように分かり易く詳細な説明をする事が大切であることを改めて認識する事が出来ました。そして、治療計画を行う際は患者さん自身に納得した上で治療を選択してもらう、自己決定が重要であることを学びました。

 

・永井省二先生 インプラントに必要な咬合の基礎知識

 

補綴物・咬合の安定に大切な下顎位の決定方法を中心に講義がありました。咀嚼機能運動のイメージをもって下顎骨の運動時のガイドを診断し、補綴治療を行うことの重要性を学びました。また、先生のスライドにもあったように、新たな問題発生となる環境作りをしないようにインプラント治療に取り組んでいく必要があると思いました。

 

6月16日(2日目)

・香月武先生 口腔外科手術の知識と実技

 

口腔外科手術の基本手技(切開・剥離・縫合)や手術器具の使用方法を中心に講義がありました。午後は、ウォーターレス法による手洗いや豚の下顎骨を使用しての実習を行いました。今回の実習を通して外科処置は知識だけではなく、その知識を生かせるように手技を身につける必要があることを再確認することができました。

 

 

講師の先生による内容の濃い講義や豚の下顎骨を使用した実習など、今回も充実した内容でした。実習の際は、講師の先生方に質問がしやすいアットホームな雰囲気でとても良い環境でした。今回の講義や実習で学んだ事を生かして、日々の診療に取り組んでいきたいです。

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第3回講習会感想文

中村圭介 圭介歯科・矯正歯科(熊本県荒尾市)

 

開業以来、少なくはありますが、インプラント治療を行ってきました。その中で、失敗の経験や、疑問が沸き起こり、それを解消するべく、今講習会に参加させていただきました。4月の第1回から解剖の基礎やインプラントの歴史に始まり、画像診断、麻酔など幅広い内容で、忘れていたことを復習する大変よい機会になりました。第3回目を迎えた今講習会。今回も豪華な講師陣の熱い講義の中とても、一度聞いただけでは消化しきれないような充実した内容でした。

 

まずは澤瀬先生の局所検査と治療計画。インプラント治療における治療計画の立案について、患者の欠損に至った歴史を踏まえ、治療後の咬合機能の安定化、さらに将来の咬合崩壊の回避の重要性をご教授いただきました。上部構造の連結様式の違いでの破壊リスクの違い、各社のインプラントによる、周囲炎の発生頻度の違いなど、興味深いお話が満載でした。

次に阿部先生の、インフォームドコンセントとクリニカルパス。一般の治療もそうですが、インプラントは外科処置を伴い、体内に異物を埋入するという処置で、不確実性を伴います。治療の成功には患者に安心感をもってもらうのが必須です。そのために精密な審査診断を行い、インプラント治療について説明を十分に行うことは歯科医にとっての重要な責務であり、患者にとっての権利になります。インフォームドコンセントの重要性を再認識させていただきました。

次に永井先生の咬合の知識。咬合概論の歴史から、ご自身の咬合に対するお考えまで、かなりのボリュームの内容で、この講義だけでも、1年コースの内容でした。インプラントは天然歯と違い、歯根膜による緩衝作用がないため、どこかにそれを設ける必要があると考えていました。今回その手がかりとなるお話が聞けて大変有意義でした。

2日目は香月先生の豚顎骨を用いた、外科実習。久しぶりに豚の顎骨を切って懐かしい思いでした。外科結びは大学以来の練習で、こちらも懐かしく思いました。器具は、自分が普段私用しているものと違い、若干使いにくくはありましたが、ウォーターレス手洗いや術衣の着方など、臨床で役立ち、かつオペの基礎となるような実習で、普段の臨床を見直す切掛となりました。

 

残りの後半も充実の時間となるよう、気合いを入れて取り組みたいと思います。

 

 

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