九州インプラント研究会第24回学術講演会(併催:第21回歯科衛生士部会)開催報告

(一社)九州インプラント研究会(KIRG)第24回学術講演会(併催:第21回歯科衛生士部会)開催報告

2025年3月30日(日)熊本市国際交流会館において、(一社)九州インプラント研究会(KIRG)第24回学術講演会(併催:第21回歯科衛生士部会)が開催されましたので、ご報告いたします。

2024年度末まで当会の会長・施設長は伊東隆利先生が務めておられましたが、2025年度からは新しく加来敏男先生が会長・施設長に就任されました。
まず始めに前会長である伊東隆利先生より会長交代について御挨拶があり、次いで新会長の加来敏男先生から就任のご挨拶をされました。
(一社)九州インプラント研究会(KIRG)の事務局は変わりなく(医)伊東歯科口腔病院内で今後も対応していく旨の報告も同時に行われました。

<基調講演>

基調講演を当会所属会員(歯科医師)、歯科衛生士部会会員が合同で行われました。
講師は、第54回(公社)日本口腔インプラント学会学術大会のシンポジスト(シンポジウム4インプラント治療における口腔機能の維持回復)を務められた池邉一典先生(大阪大学大学院歯学研究科 有床義歯補綴学・高齢者歯科学講座)で、「健康長寿についての学際的研究」について御講演いただきました。健康寿命や介護予防の観点から高齢者の口腔機能や栄養、フレイルの関係、全身の健康と口腔の健康との関連性についてお話されました。
当会所属の100名近くの参加者がこの基調講演に参加し、当会が調査してきました口腔機能にも関連する事なので、熱心に聴講されていました。

 

<教育講演>

上記講演後、歯科医師部会と歯科衛生士部会に分かれてそれぞれ教育講演が行われました。

歯科医師部門においては、大阪大学大学院歯学研究科 クラウンブリッジ補綴学・顎口腔機能学講座の中野環先生に「前歯部審美領域におけるインプラント上部構造の粘膜貫通部と唇側組織形態について」ご講演いただきました。
前歯部インプラント治療における粘膜貫通部形態について、文献的考察と共に大阪大学での研究や臨床例を交えての検討をお話いただきました。

歯科衛生士部会においては、鶴見中央歯科クリニック(神奈川県横浜市)の歯科衛生士、鈴木佐栄子様に「今こそ歯科衛生士力~その役割と医院作りの要」で講演いただきました。
口腔インプラント診療においては長期的良好な状態を保つために、歯科衛生士によるメインテナンス時のチェック・ケア・気づきが大変重要であるとし、医院内での取り組みや検査記録管理、ルール作りやスタッフ間のコミュニケ―ション、感染対策について事細かく多くの資料を用いて教示いただきました。
参加された歯科衛生士の方々の質疑応答にも丁寧に応えられ、多くの方の参考となったと思われます。

 

<模擬ケースプレゼンテーション>

当会では、(公社)日本口腔インプラント学会の資格取得のためのケースプレゼンテーション試験の模擬プレゼンを毎年開催しております。
まずは書類を指導医の先生方の確認・チェックしていただいた上で、ケースプレゼンテーションを作成し、本番同様に実施いたしました。
今回は4名の先生方が発表され、会場からの質疑応答も受付、それぞれの臨床症例の検討を行いました。
2025年度5月以降に(公社)日本口腔インプラント学会でケースプレゼンテーション試験申請が開始され、指導を受けた内容で申し込まれる予定です。

 

<歯科衛生士部会会員発表>

今回は、(公社)日本口腔インプラント学会の認定インプラント専門歯科衛生士に合格された岩村やよい様(慶歯科医院:熊本市 歯科衛生士)に認定試験時にプレゼンされた症例を発表されました。
症例発表を通じて、今後インプラント専門歯科衛生士を目指される方の参考となったと思われます。

今回の学術講演会では、歯科医師53名、歯科衛生士57の計110名の方々の参加があり、活発な質疑応答やご意見や、多くの方のご協力の下、大変盛会に終えることができました。
今後ともどうぞよろしくお願いいいたします。

伊東隆利 会長 挨拶

加来敏男 新会長 挨拶

 

池邉一典先生 基調講演

中野環先生 教育講演

模擬ケースプレゼンテーション

模擬ケースプレゼンテーション

歯科衛生士部会学術講演会スタート

教育講演 歯科衛生士 鈴木佐栄子様

会員発表 歯科衛生士 岩村やよい様

 

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