2019年度 公益社団法人日本口腔インプラント学会 認定講習会第6回 報告

第25期 九州インプラント学会認定講習会 第6回 感想文

 

第25期受講生 安川英輔 やすかわ歯科医院(福岡県福岡市)

 

100時間コースも6回目となり、後半戦へと突入してまいりました。

受講するごとに、新しい知識と出会うことができ、1コマ1コマがあっという間に過ぎ去り、たいへん有意義な受講をさせていただいております。

 

第6回1日目は糸瀬正通先生による京セラインプラントFINESIAの特徴をエビデンスに基づき詳しく説明していただき、それらを活かした抜歯即時埋入の術式などを講義していただきました。FINESIAの特徴がよく理解で来たことはもちろんですが、講義の最後に診療を楽しく行うために大事な事を教えていただけた事が大変印象に残りました。

後半は抜歯即時埋入、即時荷重の臨床について林揚春先生に勉強させていただきました。私自身、即時埋入即時負荷はやったことはありませんが、治療期間短縮による患者負担の軽減を目指し、しっかりとした客観的評価による術式の選択を行う事で成功に導いていらっしゃる数々の症例を目の当たりにし大変刺激を受けました。

1日目最後は、竹田博文先生によるアンキロスインプラントの基本と臨床をご講義いただき、症例を交えてアンキロスインプラントの上部構造の特性を判りやすく解説していただきました。

 

2日目はインプラント周囲炎の予防とリカバリーについて松井孝道先生より御講義頂きました。インプラント周囲炎はこの先歯科医師人生の中で多く直面する問題であろうかと思いますが、実際の対応した症例を多く見せていただき、たいへん勉強になりました。最後に生体力学的観点から見るインプラント補綴のガイドラインを松下恭之先生にご講義いただきましたが、数多くの論文のレビューの紹介と共に、解りやすくエビデンスからインプラント補綴について説明してくださりあっという間に2日間が終わってしまいました。

 

今回の講習会もたいへん充実した内容で、私にとって大変有意義な講習会でした。講師の先生方もアットホームな雰囲気で大変質問しやすく感謝しております。学んだ事をいち早く取り入れ日々の臨床に生かし、患者に還元していく所存です

————————————————–

25期第6回九州インプラント研究会認定講習会を終えて

松村香織 公立八女総合病院歯科口腔外科(福岡県八女市)

420日に第1回を受講し、今回早くも6回目のコースとなりました。

1日目:糸瀬先生より京セラの新しいシステムFINESIAについて多くの臨床症例を紹介していただきました。ネック部分のマイクロスレッド、スレッドの方向性が特徴的であり、ネック部分の経時的な骨添加が非常に印象的でした。自分の普段使っているシステム以外の情報を得る機会が少ないため、興味深く拝聴しました。林先生からは抜歯即時埋入・即時加重についてご教授いただきました。歯根の一部を唇側に残し、ボリュームの減少を防いでいらっしゃったのに衝撃を受けました。力強く、ロジカルな講義で、あっという間に講義が終了しました。技術的に同様の症例を担当することは難しいですが、主訴を第一に考え患者さん目線で治療方針を決定されているところについては早速実践したいと思いました。

2日目:松井孝道先生よりインプラント周囲炎の対応についてご教授いただきました。インプラント周囲炎については個々の症例の状態に応じてベストを尽くすことが重要とのことでした。様々な引き出しを用意できるよう、今回得た知識をもとに体制を整えようと思いました。また、普段のメインテナンスで初期変化を発見することが重要と感じました。

松下先生はインプラント補綴の考え方について講義をしてくださいました。学部学生のときにも先生の講義を受ける機会はあったのですが、インプラントではなく義歯補綴学の講義だったので今回の講義は初めて聴講する内容でした。私は口腔外科出身のため、補綴治療の考え方について知識がないのですが、非常にわかりやすく教えていただきました。今後も復習をしながら自分の知識としていけるように努力します。

————————————————–

KIRG 9月の講習会を終えて

25期 豊田大輔 伊東歯科口腔病院(熊本県熊本市)

 

伊東歯科口腔病院で勤務しております豊田と申します。9月14、15日に行われましたKIRGの感想を掲載させて頂きます。よろしくお願いいたします。

まず14日の午前中は糸瀬正通先生の講義がありました。多数の長期症例からティッシュレベル、ボーンレベルの特徴、抜歯即時埋入・待機埋入の違い、ファインシアインプラントの表面構造、スレッドデザインの特徴について解説していただきました。また“歯科診療を楽しくする経験値”のお話で先生が普段の臨床の中で工夫している患者さんとのやりとりや将来目標の設定とモチベーション維持のコツ等を楽しく学ばせて頂きました。

続いて林揚春先生には抜歯即時埋入・即時負荷の有意性、適応症、注意点、またショートインプラントの特徴について講義をしていただきました。特にショートインプラントはあまり普段の臨床で目にすることが少ないのですが林先生の症例は僕にとってとても斬新で全く新しい考えでした。講義は昼食後だったのですが眠気も忘れるほどのエネルギッシュな講義で楽しくあっという間の時間でした。

最後に竹田博文先生のアンキロスインプラントについての講義がありました。その中でアンキロスインプラントの特徴、プラットフォームスイッチングの有意性等を症例と先生の考察を交えて講義をしていただきました。特にプラットフォームスイッチングの特徴を理解することができたと思います。

15日は松井孝道先生にインプラント周囲炎の治療について講義していただきました。先生が色々な治療法を駆使している多数の症例を掲示していただきインプラント周囲炎に取り組む熱意を感じる講義でした。インプラント周囲炎だからといって容易に撤去するという考えは捨て、先生に教わった治療法で1本でも多くのインプラントを守りたいと感じました。

午後からは松下恭之先生の講義があり力学的な観点からインプラント補綴について講義していただきました。特にインターナルインプラントとエクスターナルインプラントの印象精度に関する講義はとても勉強になりました。今まで見えていない箇所の印象の誤差等はあまり意識したことがなかったので今後はより高い精度を心がけて治療をしていきたいと思いました。

今までの講義でもそうだったのですが今月の受講でもベテランの先生方がまだまだ新しいことにチャレンジしている症例をみせて頂きとても感銘を受けました。そして最新の情報が織り交ぜられた貴重な講義でした。今までの莫大な講義の情報量を復習、整理して自分のものとし日々の臨床に活かしていきたいと思います。ありがとうございました。

————————————————–

「第6回九州インプラント研究会認定講習会を終えて」

中川歯科医院 越智 優太(佐賀県)

 

1日目の講義は、糸瀬先生によるFINESIAインプラントシステムについて、林先生による抜歯即時埋入・即時荷重の臨床、竹田先生によるアンキロスインプラントの基本と臨床についてでした。

糸瀬先生の講義では、インプラントデザインにより、骨組織コラーゲン線維やハイドロキシアパタイト結晶の配向性を変化させ、周囲骨組織の耐荷重性を向上させる可能性があるというFINESIAの特徴を理解できました。またそれだけでなく、ボーンレベル・ティッシュレベルの選択に関してや、切開位置の決定なども講義していただきました。

林先生の講義では、抜歯即時埋入の方法・注意点、即時荷重を与える時の注意点についての講義でした、ルートメンブレンテクニックには衝撃を受けました。しかし症例の選択が重要で、すべての治療において診断が大切であると再認識しました。

竹田先生の講義では、プラットフォームスイッチングによる、骨レベルの維持で、歯間乳頭の喪失によるメインテナンスの不利を軽減するといった、アンキロスインプラントの特徴を理解できました。

 

2日目の講義では、松井先生によるインプラント周囲炎の予防とメインテナンスおよびリカバリーについて、松下先生による生体力学的観点から見るインプラント補綴のガイドラインについてでした。

松井先生の講義では、今後おそらく遭遇することがあるであろう、インプラント周囲炎の治療についてでした。治療介入のタイミングや治療手段、外科に移行するタイミング、メインテナンスの方法など理解しました。まずは、インプラント周囲炎を起こさないための治療とメインテナンスをしっかり行っていこうと思いました。

松下先生の講義では、補綴観点からの注意点を、さまざまなデータを用いて講義していただきました。オーバーロードや、埋入角度、連結本数、印象によるミスフィットなで、多くのことを考えて臨床を行なう必要があり、そのためには多くの知識が必要だと思いました。

 

今回も、とても内容の濃い2日間ですべてを記憶することはできませんでしたが、講義資料やノートで何度も復習し、自分の知識にしていきたいです。

 

 

関連記事